グルコサミン
変形性ひざ関節症に対する治療効果
摂取開始直前、4週間後、8週間後の経過を調べた結果、N-アセチルグルコサミン含有乳飲料を摂取した群は、投与開始4週間後より改善効果が確認され、投与後8週間後は更に改善度が高まりました(焼津水産化学工業株式会社HPより)。

トレハロース
トレハロースの経口摂取が腸管免疫系に及ぼす影響(J Health Science. 48(3), 282-287, 2002)
マウスにトレハロースを摂取させ、腸管免疫に重要な小腸パイエル板の変化を調べた。
その結果、トレハロース摂取マウスは、蒸留水摂取マウスよりも、パイエル板が小さく 、パイエル板リンパ球数が少なかった。
また、パイエル板リンパ球の産生するインターロイキン-6産生量も低かった 。
パイエル板は腸内環境が悪くなると、免疫を司るリンパ球が増加して発達する。
パイエル板を中心とした腸管免疫反応は全身に影響することが知られ、既にトレハロースのIL-6産生抑制を介した骨粗鬆症予防効果が報告されている。
これらのことから、トレハロースは腸内環境を改善すること、および腸管のIL-6産生抑制を介して骨粗鬆症予防に寄与している可能性が示唆された。

・トレハロースの破骨細胞生成抑制作用(Nutrition Research, 21, 993-999, 2001)
トレハロースをマウスに経口投与後、バクテリア菌体抽出物を注射し、破骨細胞を誘導した。
LPS投与48時間後、トレハロース0.1g/kg、1g/kg投与群ともに大腿骨骨髄中の破骨細胞数の増加は有意に抑制された。
トレハロース投与マウスは血中TNF-αの量が水投与群に比べ、有意に抑制されていた。
以上より、トレハロースは破骨細胞を誘導するTNF-αの産生を抑制して、破骨細胞の増加を抑えることで骨粗鬆症に対する防御作用を持つと考えられた。


トレハロースによる野菜のスーパーオキシドジスムターゼ様活性の安定化(日本食品科学工学会誌. 45(3), 210-215, 1998)
人参の固形分に等量のトレハロースを混合し、40℃で40時間乾燥させて人参粉末を調製した。これをさらに40℃で7日間保存した後、残存するSOD様活性を測定した。
その結果、残存するSOD様活性はトレハロースを含まない人参だけの粉末よりも高かった。
また、トレハロースの作用をグルコースなどの他の糖質と比較したところ、トレハロースが最もSOD様活性を安定化させる効果が強かった。
以上より、スーパーオキシドを消去する作用の強い野菜を加工した食品や生薬の加工時にトレハロースを添加すれば、活性を安定化させることができると思われる。
